“忙しいから休めない”は本当?─引き算で考える”働き方”

「夏休み、いつ取りますか?」
そう聞かれて、つい笑ってごまかしてしまう。

忙しいし、
みんなもまだ予定を出していないし。

自分が先に申請して、
職場の人に迷惑をかけるんじゃないか——

そんなふうに考えて、
気がつけばまた「自分は後回し」。

でも、ちょっと立ち止まって
考えてみませんか?

その「休めない理由」、
本当に“忙しい”からでしょうか。

📌「仕事が片付いたら休もう」は一生片付かない

誰しも、「落ち着いたらゆっくりしよう」「この仕事が終わったら休もう」と思ったことがあると思います。

私も昔はそうでした。。。
(だから、2回も倒れたんですけど😫)

でも、現実はどうでしょうか。

 次のタスク
 次の依頼
 次の「ちょっといい?」

が、絶え間なくやってきて、気づけば数週間が過ぎている。

そのうち、「もう今さら休暇申請しづらいな…」とタイミングを逃してしまう。

「忙しいから休めない」は、実は
“タスクそのもの”ではなく、
“休むことへの罪悪感”が原因になっていることもあるのです。

🌀頭では分かっていても、動けないのはなぜ?

「休むことは悪いことじゃない」
「自分だって、休んでいいはず」

そう思っている。

それなのに、いざ上司の前に立つと口が重くなる。

メールの下書きに「夏季休暇の件」と書いては消すのを何度も繰り返す。

結局、そのまま流れてしまった——そんな経験はありませんか?

これは、あなたの“意志が弱い”からではありません。

「分かっているのに、できない」😶‍🌫️

このギャップに苦しむ人はとても多いです。
その背景には、思考と感情のねじれがあります。

頭では「休んだほうがいい」と分かっていても、
感情の奥では「怖い」「申し訳ない」「後ろめたい」という思いが強く残っている。

その“感情ブレーキ”が、行動をそっと止めてしまうのです。

たとえば——

  • 自分が抜けたことで、誰かが困るかもしれない
  • なんて言えば納得してもらえるのか分からない
  • 「忙しいのに」と思われたくない

こうした気持ちは、
すべて“過去の経験”や
“これまで身につけてきた価値観”から生まれています。

この「思い込み」や「無意識のルール」をそのままにしておくと、どれだけ頭で理解しても、行動にはつながらない、というのが種明かしです。

だからこそ、行動を変える前に必要なのは、
「どうしてそう感じてしまうのか」を丁寧に見つめることなのです。

CBT教室では、こうした感情と行動の間にある“思考のクセ”を見つけることで、
「なぜ私は動けないのか」という答えを、自分の中から見つけていきます。

☁️CBT視点:思考のクセ(“べき思考”)が足かせに

CBT(認知行動療法)では、私たちの行動や感情の裏に、“自動的に浮かぶ思考”——「自動思考」があると考えます。

たとえば、休暇を申請しようと思ったとき、
一瞬で「無理」「今じゃない」「迷惑になる」といった考えが浮かびませんか?

その思考、実は“クセ”のようなもの。

長年の経験や環境の中で染みついてきたもので、放っておくと、行動を妨げる「見えない足かせ」になります。

特に多いのが、“べき思考”と呼ばれるものです。

  • 「忙しい時期に申請するべきではない」
  • 「上司が先に決めてから希望を出すべきだ」
  • 「理由が明確でないと休んではいけない」
  • 「誰かの負担になるようなことは避けるべき」

この「〜すべき」が積み重なると、
自分の望みよりも“正しさ”や“他人の期待”を優先するようになります。

しかもこの思考のクセは、「一見まとも」に見えるのがやっかいです。

だから、疑うことすらできない。
でも、本当にそうでしょうか?

たとえば、あなたの隣の席の人が、同じ状況で夏休みを取ったら——

あなたは「非常識だな」と思いますか?
それとも、「いいな、私もそうしたいな」と思いますか?

そう、自分にだけ厳しいルールを課していることって、意外と多いのです。

私たちは「心の安全」を守るために、
“正しさ”を盾にして自分を抑えます。

でも、その“正しさ”が、自分を疲れさせているのだとしたら?

そのときこそ、
「ちょっとその考え、変えてみてもいいかも」と思えるチャンスです。

例えば、こんな段階で挑戦します。

STEP1「休む=迷惑」と感じる自分への問いかけ

「私が抜けたら、誰かが困る」
「他の人にしわ寄せがいくのが申し訳ない」

そう思って、自分の気持ちより“周り”を優先してしまう。

優しさゆえの行動ですが、その優しさが自分を苦しめる原因になっているとしたら、少し立ち止まって見直す必要があります。

STEP2 引き算思考ワーク:「休まなかった時のリスクは?」

講座の中では、こんな問いかけを使ったワークを行っています。

Q:「もしこのまま、夏季休暇を取らずに走り続けたら、何が起こりそうですか?」

たとえば——

  • 体がついてこなくなって、秋口に寝込む
  • 周囲に不機嫌が伝わって、関係が悪化する
  • パートナーや家族との時間が取れず、自己嫌悪になる

「休むと迷惑がかかる」はよく考えるのに、
「休まないとどうなるか」はあまり見ようとしない。😣

それが“がんばり体質”の特徴でもあります。

STEP3 小さな休み方の練習から始めてみる

いきなり長期の休みを取るのが怖ければ、
・金曜日に1日休みをいれて、3連休にする
・週の真ん中水曜日を1日休んで、2日ON、1日OFFにする
・午前半休や午後早退に挑戦する

など、「長期休暇を取得する練習」から始めてみましょう。

“がんばる”と同じくらい、“休む”にもトレーニングが必要なんです✨

🔍 引き算の思考法の特徴って?
  • 「〜すべき」「〜ねば」に気づく、思考の棚おろし
    無意識に自分を縛っている“がんばり思考”を見える化し、ラクになる選択肢を探します。
  • 「やらない勇気」「手放す練習」にフォーカス
    タスクや役割を増やすのではなく、まず“引く”ことで心の余白をつくります。
  • 職場や家庭ですぐに使える「やさしい断り方」「頼り方」の練習つき
    分らしく働くための実践的な一歩が学べます。
🔍 よくある質問(FAQ)

Q. 過去に自己啓発やセミナーで失敗した経験があるので不安です。
A. 「無理に変わろうとしない」「心に余白をつくる」スタンスです。
このセッションは、あなたを“正す”ものではありません。自分にとってちょうどいい距離感や考え方を一緒に見つけていく「ゆるめる系」のセッションです。

Q. 職場や家族など、環境が変わらなければ意味がないのでは?
A. 環境を変えなくても、あなた自身の受け止め方や反応が変われば現実は動きます。
周囲を変えようとするのではなく、自分の「考え方」「行動の選択肢」を変えることで、結果的に周囲との関係も変わっていくことが多くあります。卒業生は皆、その体験をしています。

Q. どんな人が参加していますか?
A. 30〜50代の女性が多く、仕事をがんばりすぎて疲れてしまった方、医療・教育・福祉職の方などが多いです。

🌱 引き算思考で、自分のペースを取り戻す

「何を手に入れる?」
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「これを手放す!」
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