「上にものが言えない」空気が重い企業風土でもやれること 1
街を歩いていて
すれ違う人のズボンのファスナーが
開いていたら教えますか?
それともスルーしますか?
私は、
相手が女性や子どもの場合は
ポンポンとその人のバックを叩いて
ズボンのファスナーを上げるしぐさで
教えます。
※男性の場合は、可能な範囲で、近くの男性から伝えてもらうように言います。
これは、システム開発の仕事をしている方の相談です。
「おかしい」と声を上げにくい。現実と理想のジレンマで苦しい。
同僚のテスト結果のエビデンスが
現実ではありえない画面遷移をしていて
すぐに形だけの資料だとわかりました。
テスト結果の捏造。
おかしい、まちがっている。
そう分かっていても
リーダーに言えずにいます。
以前、別の同僚がリーダーに報告して
尻ぬぐいで残業してまで
手伝わされていたのを見たので
知らないふりを続けているんです。
指摘すべきなのは分かっています。
でも、「おかしい」と声を上げたら、自分の仕事が増える。
正直者がバカを見るのがこの会社なんです。
と失望感をにじませました。
私は、詳細をききながら
自分が痛い目に遭うことが気になって
率直な意見を述べたり、問題点を表明することが
怖くなっているYさんを感じました。
彼女は常に重い空気が漂う職場で
仕事をしてるのが分かりました。
「Yさん、おかしいと思ったことを
誰かに話したらどうですか?」
こう提案すると
彼女は
「誰に話しても、なんらか火の粉がかかる。
自分が痛い目を見るのは避けたいものでしょう?」
「だから、何もしません。
これまでも、これから先も。」
そう言い切りました。
Yさんのやりきれない表情が
問題の本質をついているように見えました。
実は、「何もしない」が一番ダメな選択…
Yさんも分かっているのです。
「何もしない」が正しい選択ではないことを
何となく感じているけれど
どうしたらいいか分からない。
だから、
あたりさわりのない現状維持を続け
「それしかできない」という一択になり
苦しくてここに相談に来ているのです。
”だんまり”を続ける以外の、正しい選択が必ず存在する
私がいいたいのは、
どこか他人事で
長いモノに巻かれるように
現状維持でいても
職場の空気は変わらない
ということ。
「何もしない」意外の選択肢を
手放さないで、探してほしいのです。
そもそも仕事とは
それを必要としている顧客企業や
サービスを利用するエンドユーザーに
誠実であるべきです。
それを基礎に
自分の仕事に間違いがあったら
自分でリカバリーできます。
何かきっかけがないと
是正できません。
きっかけを作る人が
自分なのか他者なのかの違いだけ。
そして、
自分がきっかけを作る人になる場合
ちょっとしたコツがあります。
例えば、報告のしかた。
「話す人」ではなく「聞く人」で
かかわります。
具体的には
相手に質問するように投げかけてください。
リーダーや信頼できる同僚に
- 「どうしたらいいと思いますか?」
- 「この原因は何だと思いますか?」
- 「この先どうなっていくと思いますか?」
- 「上は、どんな反応なんですか?」
と質問してください。
これは、
相手に問題を当事者として受け取り
考えさせるかかわりです。
まず、相手と話題を共有して
直視する課題の前に立つ。
このスタートラインに立って欲しいのです。
声を上げたことで
本心に蓋をすることで生まれてくる
ストレスは確実に減ります。
冒頭の話に戻りますが、
人は自分の姿を
自分の目で見ることができません。
だから、鏡を見ます。
鏡を見て
ズボンのファスナーが開いていることに気付いたら
自分でファスナーを上げます。
でも、鏡がなくて気付けなかったら
次にトイレへ入るまで
ファスナー全開でどこまでも行くことになります。
私には
知るべきことを
当事者にいわないで
通り過ぎることなどできない。
どこまでも行ってしまう姿を
見過ごせない。
いつも
誰かの鏡として必要とされる
存在でいたいと
思っています。
「何もしない」以外の選択肢が知りたい・・・
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